デナリ国立公園 Denali National Park |
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デナリ国立公園は、年間30万人以上が訪れるアラスカで最もメジャーな国立公園です。大都市アンカレッジからは、車で5時間、鉄道でも7時間半と、大都市から近距離であることが主な理由でしょう。フェアバンクスからは デナリ国立公園の見所は、野生動物 Wildlife とマッキンリー山 Mt. McKinley です。ただし、容易なアクセスに比べて、この公園を満喫するのはなかなか大変です。アラスカの夏は曇りが多いこと、そして公園内に入るためにはシャトルバスか、ワイルドライフツアーに参加しなくてはならないからです。実際には、マイカーでサベージリバーキャンプ場 Sabage River Camp Site までは行けますが、もっと先まで入れないとデナリ国立公園は楽しめないと思います。 |
Common Fireweed |
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シャトルバスの場合、遠くからマッキンリーを望めるアイルソンビジターセンターEielson Visitor Center までの往復で8時間、マッキンリー山に一番近づくワンダーレイク Wonder Lake までの往復で11時間はかかります。公園内には手頃な宿泊施設は無く、一番奥地にあるカンティシュナ Kantishnaにある民間のロッジ(かなり高い)かキャンプ場(安い)に泊まるか、バックカントリーハイキング(素人には無理)をするしかありません。 | ||||||||||
2004年7月4日-6日 訪問 | ||||||||||
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私たちはあまりアウトドア経験はありませんでしたが、ワンダーレイクキャンプ場に2泊することにしました。テントや寝袋を購入し、重い荷物を持ってデナリに乗り込みました。 6:30発のキャンパーバスでワンダーレイクに向けて出発。天気は晴れ。この一週間はずっと天気が悪かったそうで、運転手も上機嫌。私たちはラッキーみたい。出発早々に100mくらいの近距離でブラックベアーを目撃。あっという間の出来事だったので写真を撮る暇もありませんでした。くやしがっているうちに雷鳥 Ptarmigan を見つけて停車。日本でも見たことが無かった鳥に出会えて満足。その後、ムース Moose、カリブー Caribou、グリズリー Grizzly、ドールシープ Dall Sheep をかなり遠くに見ることができました。 |
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アイルソンビジターセンター |
アイルソンビジターセンターに到着するちょっと前、ストーニーヒル Stony Hill を上りきったところで、雲の上に山らしきものが見えました。あまりに高いので、最初は山であることに気がつきませんでした。周りの山と比べてずば抜けて高いのです。くっきりとではありませんでしたが、初日にしてマッキンリーと対面することができて、やや満足。でも、ここからが甘くなかった。 昨年2003年7月の観測データによると、完全に見えた日が2日。部分的に見えた日が11日。完璧な景色を見ることはほぼ不可能に近いのです。 |
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■ワンダーレイクキャンプ場 Wonder Lake Camp Site マッキンリー山を見たかったので、滞在時間を長くし確率を上げるためにワンダーレイクでキャンプすることにしました。 このキャンプ場には、水道と水洗トイレがあります。また、それぞれのキャンプサイトにはテーブルとイスが備え付けてあるので便利です。ただ、食べ物やにおいがするものはフードロッカーにしまうルールなので、サイトを選ぶ際には水場とロッカーのそばにした方がいいでしょう。 ワンダーレイクは蚊が多いとは聞いていましたが、まさにその通りでした。蚊取り線香、蚊避けスプレー、蚊避けネットは必携です。 |
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気温は、晴れていると暑いのに、雨が降ると気温がぐんと下がります。1日目の夜と2日目の昼には大雨になり、アウトドア初心者にはなかなか大変でしたが、いい経験ができました。ぼーっとしながら、山が出てくるのを待ったり、テントの中でトランプをしたりと、久々にのんびりすることができました。 左の写真は、合成写真なのが分かりますか?頂上付近が見えたり、中腹が見えたり、下のほうが見えたりしたので、それぞれを合成しました。まあまあの出来ではないでしょうか。 結果的には完璧なマッキンリー山を見ることは出来ませんでした。また今度来るときまでの楽しみにとっておきます。でも、「またキャンプする?」と聞かれれば、「うーん、やめとく」が答えでしょうかね。 |
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2006年8月29日、30日 訪問 | ||||||||||
K2 Aviationのオフィス |
■遊覧飛行 Flightseeing 2回目のアラスカ訪問では、マッキンリーを近くから眺めることのできる遊覧飛行に挑戦しました。私たちはタルキートナTalkeetna にあるK2 Aviation を利用しました。 マッキンリーの遊覧飛行は、アンカレッジやデナリ国立公園からも出ていますが、価格面ではタルキートナが一番安いようです。私たちは氷河ランディング(氷河の上に着陸してしばらく散歩)はなしで、マッキンリーをぐるっと一周するコースを選びました。所要時間は1時間半ほどで、一人$225でした。 |
遊覧飛行の飛行機 |
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この日のマッキンリーには少し雲がかかっていましたが、近づくにつれてその全貌が見えてきました。ふと視線を下ろすと谷を縫うような氷河のラインがきれいに見えました。年間数センチというわずかな動きだそうですが、確かに氷河が流れていることを実感できました。あまりの山の大きさに、近づけば近づくほどマッキンリーとの距離感が分からなくなります。山裾にはきれいなブルーホールもありました。 | ||||||||||
タイガの森を抜けて |
マッキンリー山頂 |
ブルーホール Blue Hole |
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■マッキンリー山 McKinley アンカレッジからデナリ国立公園に向かう途中に、デナリ州立公園を通過します。州立公園内のサウスビューポイント付近で日が傾いてきましたが、ここで雲がかかっていないマッキンリーを眺めることができました。 途中では夕立にあいましたが、夕方の太陽が虹を演出してくれました。 |
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デナリ国立公園2日目にはバスツアーに参加しました。 朝一番がいいと聞いて6:30発のワンダーレイク行きを予約していたのですが、この日はなんと寝坊してしまいました。慌てて出かける準備をして、8時過ぎにバスツアーのチケットオフィスに行って交渉したところ、空席があれば後発のバスに乗せてくれるということで、運良く8:30のバスにちょうど2名分の空席があり、乗ることができました。 この日はマッキンリーが完璧に見えていました。統計によると、デナリが完全に見える確率は5%以下です。寝坊はしましたが、運は尽きていなかったようです。 |
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■野生動物 Wildlife | ||||||||||
この日のバスツアーでは野生動物にもたくさん出会えました。ビッグ5と呼ばれるグリズリー、ドールシープ、カリブー、ムース、デナリに加えて、オオカミ、キツネ、ハヤブサ、雷鳥と充実したバスツアーでした。 動物がどちら側に出るかは運次第ですが、谷側が多いような気がします。 |
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シロハヤブサ Gyrfalcon |
■シロハヤブサ Gyrfalcon ハヤブサにも出会いました。ぴくりとも動かないので岩との見分けがつきにくいのですが、確かに鳥がいるようです。ハヤブサはワシタカ目に属しているそうで、鷲や鷹とも親戚なのだそうです。知りませんでした。 ■ライチョウ Ptarmiga 冬支度を始めた雷鳥。よく見ると結構足が太いのですね。 |
雷鳥 Ptarmigan |
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■オオカミ
Wolf オオカミに出会えるとは思いもしませんでした。単独で行動することが多いオオカミの群れを見られることは本当に稀なことだそうです。 ドライバーによると、白いオオカミがメスで、灰色のがオス、そして黒っぽいのが子供だろうとのこと。 |
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カリブー(トナカイ) Caribou |
■カリブー Caribou トナカイとも呼ばれるカリブーが夕日を浴びて立つ姿は絵になると思います。 ■ムース Moose 角のあるムースを初めて見ることができました。 |
ムース Moose |
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グリズリー Grizzly Bear |
■グリズリー Grizzly 谷側に広がる平原の遠くにグリズリーを眺めることができました。 ■ドールシープ Doll Sheep ドールシープはいつでも遠くでしか見られません。急な斜面に群れでいることが多いのですが、白い色はかなり目立ちます。 |
ドールシープ Doll Sheep |
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紅葉のデナリ |
ワンダーレイク Wonder Lake |
紅葉のデナリ |
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■デナリプリンセスロッジ Denali Princess Lodge クルーズ会社として有名なプリンセスグループのロッジに宿泊しました。私たちが泊まったときには1泊で$249でした。金額は安くはありませんが、リーズナブルだと思います。 |
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